歯列矯正

歯並びの矯正と言うと、「健康な人に見える」「生活環境が安定しているように見える」などの「見た目の印象を良くするための治療」と考える方が多いですが、それだけに留まらず、実は健康な生活を営むために大切な治療であるということを我々は提唱しております。

上の歯と下の歯の「噛み合わせ」がご自身にあっていないと、頭痛、倦怠感、免疫力の低下等に代表される自律神経の乱れによる不定愁訴を引き起こすことが比較的多数の方でみられるということが欧米、日本共に大きな問題となっています。

また、歯並びの悪い状態を放置する事は、通常の歯磨きではお掃除しきれない「不潔域」を抱えてしまうこととなり、どんなに普段のお掃除に気を使っていても虫歯や歯周病菌の温床になってしまい、お口全体の虫歯、歯周病のリスクが高まってしまいます。

当院の歯列矯正は、予防歯科の観点よりこれらの「健康を脅かす要因の排除」を見た目の改善と同等に大切なものと考えております。

歯列矯正の対象

叢生(そうせい)

叢生(そうせい)

上顎前突(じょうがくぜんとつ)

上顎前突(じょうがくぜんとつ)

下顎前突(かがくぜんとつ)

下顎前突(かがくぜんとつ)

開咬(かいこう)

開咬(かいこう)

過蓋咬合(かがいこうごう)

過蓋咬合(かがいこうごう)

空隙歯列(くうげきしれつ)

空隙歯列(くうげきしれつ)

正中離開(せいちゅうりかい)

正中離開(せいちゅうりかい)

矯正の種類

矯正は成人(本格)矯正と小児(準備)矯正に大別されます。

成人(本格)矯正

①見えない矯正(裏側矯正)

前側から見た見えない矯正(裏側矯正)

歯の裏側に金属の土台(リンガルブラケット)を接着し、ワイヤーを通します。
表から、矯正装置が見えないというのが最大の特徴です。
表側矯正よりは費用が高くなります。
現在は裏側矯正が普及してきたことにともない製品、技術ともに向上してきている方法です。
装置が取れやすい、発音がしにくい、舌に口内炎ができる、歯ブラシがしにくいなどの不快事項も改善されてきています。

見えない矯正(裏側矯正)

②目立たない矯正(表側矯正)

目立たない矯正(表側矯正)

歯の表側にブラケットという土台を接着し、ワイヤーを通すもっとも標準的な装置です。
ブラケットはセラミックという歯の被せ物にも使われる素材で歯の色に近く、着色もしにくい素材になります。
ワイヤーは白金属のロジウムでコーティングされており、目立ちにくく白く塗装したものに比べ材質にも優れます。
現在は、装置自体も薄くなり装着感も向上しております。

表側のブラケット:材質による比較
メタルブラケット
セラミックブラケット
メタルブラケット セラミックブラケット

③取り外せる矯正(マウスピース矯正)

取り外せる矯正(マウスピース矯正)

透明で薄い(0.5~0.8mm)マウスピースを2週間毎に新しい物に交換して歯を動かしていきます。
取り外せることが最大の特徴です。透明ですので装着時も目立ちません。
ただし、食事以外の時間なるべく長時間装着していただかないと期待通りの効果は得られません。
また、適応症が限られる装置ですのでご興味ある方、まずはご相談ください。

小児の矯正

小児の矯正

小児の矯正は成人の矯正の準備矯正とも言われます。

まだ乳歯が残っている小学生くらいの時期が主な対象になります。
歯列を広げてあげたり、生え変わりをうまくコントロールしたりと、成人ではできない矯正治療を中心に行います。
矯正装置は虫歯のリスクが少ない取り外し式の矯正装置を第一選択とします。

小児の矯正器具