
🦷口臭にはさまざまな原因があります
口臭には、起床直後や空腹時、緊張時などに一時的に強くなる「生理的口臭」と、歯周病や虫歯などの病気が関係する「病的口臭」などがあります。
お口の中では、舌の表面に付着する舌苔、歯垢や歯石、歯周病、虫歯、唾液の減少、清掃が不十分な義歯などが原因になることがあります。飲食物、飲酒、喫煙による一時的なにおいもあります。
歯科医院でのクリーニングは、ご自身の歯磨きだけでは取り除けない歯石や、歯の表面の汚れを除去するために行います。ただし、口臭の改善方法は原因によって異なるため、まず歯と歯茎、舌、唾液、お口の清掃状態などを確認することが大切です。
🦷口臭が気になるときに確認したいこと
口臭は、時間帯、食事、体調、唾液の量などによって変化します。ご自身ではにおいの強さを判断しにくい場合もあるため、原因を決めつけずに状態を確認することが大切です。
- 歯茎の腫れや出血がある
歯周病が関係している可能性があります。 - 歯の痛みや穴、詰め物の不具合がある
虫歯や詰め物・被せ物の周囲にたまった汚れなどが関係する場合があります。 - 舌に厚い汚れが付着している
舌苔が厚くなると、口臭の原因になることがあります。 - 口の乾燥が続いている
唾液が減少すると、お口の中を洗い流す働きが弱くなり、口臭が強くなる場合があります。 - 義歯を使用している
義歯や義歯を支える粘膜の清掃状態を確認します。 - 歯科でお口の中に原因が見つからない
鼻や喉の病気、全身の病気、服用している薬などが関係する場合があるため、必要に応じて医科への相談を検討します。
口臭に加えて、歯茎の出血や腫れ、歯の痛み、口の乾燥などが続く場合は、歯科医院で状態を確認しましょう。
🦷口臭の主な原因と確認・対応
1. 歯垢や歯石の蓄積
歯垢(プラーク)は細菌を含む柔らかい付着物で、時間がたつと歯石になることがあります。歯石は歯磨きでは取り除けないため、歯科医院での除去が必要です。
歯垢や歯石が多い場合は、歯茎の炎症や口臭に関係することがあります。一方、コーヒーや紅茶、喫煙などによる歯の表面の着色は、見た目には影響しますが、着色そのものが必ず口臭の原因になるわけではありません。
➡ 主な確認・対応
- 歯垢や歯石の付着状態を確認する
- 歯茎の腫れや出血、歯周ポケットの状態を確認する
- 歯石がある場合は、スケーリングなどで除去する
- 歯ブラシやデンタルフロスなどの使い方を確認する
- 着色が気になる場合は、歯の状態に応じたクリーニングを検討する
- クリーニング後も、毎日のセルフケアを継続する
2. 歯周病
歯周病が進行すると、歯周ポケット内の細菌や、歯茎からの出血・膿などによって口臭が強くなる場合があります。初期には痛みが少ないこともあるため、口臭だけでなく、歯茎の腫れや出血、歯のぐらつきなども確認します。
➡ 主な確認・対応
- 歯茎の腫れや出血、歯のぐらつきを確認する
- 歯周ポケットの深さと歯石の付着状態を確認する
- 必要に応じてレントゲンで歯を支える骨の状態を確認する
- 歯石除去や歯周ポケット内の清掃など、状態に応じた歯周病治療を行う
- ご自宅での歯磨きやデンタルフロスなどの方法を確認する
- 治療後も定期的な管理を継続する
3. 舌苔
舌苔(ぜったい)は、舌の表面に細菌や食べかす、粘膜の細胞などが付着したものです。舌苔が厚くなると、口臭の原因になることがあります。
ただし、健康な方の舌にもある程度の舌苔は見られます。強くこすりすぎると舌を傷つけることがあるため、過度な清掃は避ける必要があります。
➡ 主な確認・対応
- 舌苔の付着範囲や厚さを確認する
- 口の乾燥やお口全体の清掃状態を確認する
- 舌を清掃する場合は、舌ブラシなどを使って奥から手前へやさしく行う
- 何度も強くこすらず、舌に痛みや傷がある場合は清掃を控える
- 厚い舌苔が続く場合や、舌に異常がある場合は歯科医院で確認する
4. 口の乾燥・唾液の減少
唾液には、お口の中を洗い流し、粘膜を保護する働きがあります。唾液が減少して口が乾燥すると、口臭が強くなる場合があります。
口の乾燥には、加齢、口呼吸、水分不足、緊張やストレス、服用している薬、全身の病気など、さまざまな要因が関係することがあります。
➡ 主な確認・対応
- 口の乾燥が始まった時期や、乾燥しやすい時間帯を確認する
- 服用している薬や全身の病気について確認する
- 鼻づまりや口呼吸がないか確認する
- こまめな水分補給と、お口の保湿を心がける
- よく噛んで食べるなど、無理のない範囲で唾液の分泌を促す
- 乾燥が強い場合や長く続く場合は、原因に応じて医科との連携を検討する
5. 虫歯や詰め物・義歯の状態
進行した虫歯、詰め物や被せ物の隙間、清掃が不十分な義歯などに汚れや細菌がたまり、口臭に関係する場合があります。
➡ 主な確認・対応
- 虫歯や歯の欠けがないか確認する
- 詰め物・被せ物の欠け、外れ、隙間がないか確認する
- 食べ物が挟まりやすい場所がないか確認する
- 義歯と義歯を支える粘膜の清掃状態を確認する
- 問題が見つかった場合は、その原因に応じた治療や清掃方法の改善を行う
🦷まとめ
口臭には、起床時や空腹時などに一時的に強くなる生理的口臭と、歯周病、虫歯、舌苔、口の乾燥などが関係する病的口臭があります。飲食物、飲酒、喫煙による一時的なにおいもあります。
歯科医院でのクリーニングは、歯磨きでは取り除けない歯石や歯の表面の汚れを除去するために有効です。ただし、口臭の改善には、原因となる歯周病や虫歯などの治療、舌や義歯の適切な清掃、口の乾燥への対応などが必要になる場合があります。
歯科でお口の中を確認しても原因が見つからない場合は、鼻や喉の病気、全身の病気、服用している薬などが関係していないか、必要に応じて医科への相談を検討します。
口臭が気になる場合は、強い洗口液や過度な舌磨きだけで対処しようとせず、歯科医院で原因を確認しましょう。毎日の歯磨きやデンタルフロスなどのセルフケアと、状態に応じた定期的な歯科受診を続けることも大切です。
この記事の編集・責任者は歯科医師の杉田一馬です。